WEB3.0って何?
難しい言葉を使わないで教えて欲しい。
当記事では上記の疑問に答えます。
どうも!WEB3.0研究家のじきです。
今回はWEB3.0について、専門用語を使わず、わかりやすく解説していきたいと思います。
WEB1.0、2.0、3.0の比較表や、WEB3.0のメリット・デメリット、具体的なサービスなどを通じて、WEB3.0の理解を深めていきましょう。
ただし、WEB3.0は明確に定義が決まっているわけではありませんので、個人的な見解も入ることをご容赦ください。
WEB3.0とは【概要を掴みましょう】
WEB3.0が目指すものは以下のように表現できます。
真にユーザーファーストなインターネットの実現
もう少し具体的にいうと↓こんな感じです。
- ブロックチェーンの技術に支えられ、
- デジタルデータを自己管理できるようになったり、
- 分散的にインターネットサービスが運営管理されることで、
- 特定の誰かに権限を集中させることなく、
- 民主主義的な思想でWEBを運営できるようになり、
- 真にユーザーファーストなインターネットの実現させる時代
今のところ難しい言葉も多くてチンプンカンプンだと思いますが、この記事を読み終える頃には意味がわかるようになっているはずです。
まずは以下のやりとりをご覧いただき、WEB3.0の概要を掴んでみてください。
ユーザーファーストなインターネット・・・?
インターネットは今でも十分便利だと思うけど・・・。
うん、もちろんそうですよね。
でも今のWEBでもいろんな問題が起きています。
うーん、たとえば?
例えば、2021年4月には、Facebookが5億人以上の個人情報が流出させた事件がありました。
Facebookにたくさん個人情報を書き込んでいませんか?
確かに・・・会社名とか職業とか、興味あるものとか全部プロフィールに入れてる・・・。
今誰がそのデータを持ってるのか、わからないのです。。。
・・・そう言われると確かに気持ち悪い・・・。
問題は他にもあります。
例えば、WEB上で「広告に追いかけられている」と感じたことありませんか?
あ・・・!ある・・・!
脱毛サロンの広告に今も追いかけ回されてる!
あれは、WEB上での行動をトラッキング(追跡)して、あなたが興味ありそうな広告を出し続ける技術です。
追跡されているのか・・・・ちょっと気持ち悪いかも。
プライバシーの問題がありそうね。
その通り!今の便利なWEBにも、たくさん問題はあるんです。
他にもデジタルデータの無断複製の問題とか、SNSのアカウントが一方的にBANされたりとか、サービスが一方的に改悪されたりとか・・・。
確かに・・・全部身に覚えある・・・。
もしや、それを解決するのがWEB3.0・・・?
WEB3.0は少なくとも今あげた課題については、解決できるポテンシャルを持っています。
へぇぇぇ、、、すごっ・・・!
WEB3.0は、SNSが登場した時のように世界を変える可能性があります。
これからもっと詳しくWEB3.0について解説していきますね。
もっと知りたい!
でもさ、編集長!できれば、難しい言葉使わないでね!
お任せください!(笑)
WEB3.0が目指す世界観は、真にユーザーファーストなインターネット。
今の便利なWEBにも、まだまだいろんな課題や問題が隠されている。
では、まずWEB1.0→WEB2.0→WEB3.0に至るまでの遷移を見ていきましょうか。
WEB1.0・2.0・3.0までの歴史とそれぞれの違い
まず全体を俯瞰するために、WEB1.0〜3.0の流れを表にまとめると以下のようになります。
時代 | WEB1.0 | WEB2.0 | WEB3.0 |
主なアクション | 閲覧 | 閲覧+発信 | 閲覧+発信+所有 |
利用用途 | 情報閲覧 | 多用途 | さらに多用途 |
サービスの管理体制 | 中央集権的 | 中央集権的 | 分散的 |
時代を象徴するもの | ホームページ | SNS | ブロックチェーン |
課題 | 不便さ | 過度な中央集権 | 未発達さ |
それでは詳細を見ていきましょう!
WEB1.0とは(1990年頃〜2005年頃)
- WEBでできることは「閲覧」
- WEBの利用用途は主に「情報閲覧」
- WEBサービスは「中央集権的」に運営・管理
- ホームページや掲示板の時代
- 課題は発信の難しさや利用用途の狭さ
WEB1.0の時代を一言で表すなら↓こんな感じです。
WEB1.0は、
インターネット黎明期。
ホームページ閲覧の時代。
WEB上でできること
WEB1.0の時代にインターネット上でできることは主に「閲覧のみ」でした。
今のように個人が誰でも発信できるSNSのようなプラットフォームは存在せず、ホームページを作成するスキルを持っている人もごく少数でした。
WEBの利用用途
WEB1.0の時代でのインターネットの主な用途は情報閲覧でした。
ECサイトのようなものもありましたが、セキュリティも甘く、トラブルも多かったので、インターネットでの買い物は全然浸透していませんでした。
インターネットサービスの運営体制
WEB1.0の時代では今のようにインターネットサービスがたくさんあるわけではありませんでしたが、少数の事業者が中央集権的にサービスを運営・管理していました。
中央集権とは、文字通り、中央に権利が集まっている状態。
ここでは、個人情報やプライバシーに関わる情報が、サービス提供者によって全て管理されていることを指します。
WEB1.0時代を象徴するもの
WEB1.0時代を象徴するものは、ホームページや掲示板です。
2ちゃんねる(現在の5ちゃんねる)という掲示板サイトもこの頃から存在しました。
スマホもまだなく、ガラケーでインターネットを閲覧していました。
WEB1.0時代の課題
WEB1.0時代では、まだまだ個人が発信をするのは難しい時代でした。また、WEB上でできることも少なかったので、今と比べると不便でしたし、利用用途は限定的でした。
- インターネット上で情報発信するのが難しすぎ
- インターネットの利用用途が狭すぎ
ここから急速にインターネットが進化し、WEB2.0時代の幕開けとなります。
WEB2.0とは(2005年〜今)
- WEBでできることは「閲覧」と「発信」
- WEBの利用用途は多岐にわたる
- WEBサービスは「中央集権的」に運営・管理
- SNSやクラウドサービスの時代
- 課題は過度に進んだ中央集権
WEB2.0はインターネットの発展期で、まさに今のインターネットのことです。
WEB2.0を象徴する一言で表すとすれば、
WEB2.0は、
WEBサービスの成長期。
SNS発信の時代。
WEBでできること
WEB2.0の時代は個人がインターネット上で「発信」することができるようになりました。
SNSをはじめ、さまざま便利なインターネットサービスが誕生し、誰でも簡単にWEB上に情報を書き込むことができるようになったのです。
WEBの利用用途
WEB2.0の時代では、インターネットの利用用途は一気に広がりました。
情報収集以外にも、SNSを楽しんだり、画像を保存したり、ショッピングしたり、恋人と出会ったり、友達とゲームをしたり、名刺を保存したり、会社の営業履歴を保存したりなど、私生活からビジネスシーンまでありとあらゆることができるようになりました。
これ以上ないくらいに便利になりましたよね。
インターネットサービスの運営体制
WEB2.0の時代のインターネットサービスも引き続き中央集権的に運営管理されていました。
たくさんのインターネットサービス事業者が生まれ、その事業者たちがリードして、サービスを運営し、管理することで、インターネットは発達してきたのです。
その代表格がGAFAMですよね。
※Google・Amazon・Facebook・Apple・Microsoft
WEB2.0時代を象徴するもの
WEB2.0時代を象徴するものは、SNSやクラウドサービスです。
個人が発信したり、安全に情報を保存する仕組みができたことで、インターネットの可能性が大きく膨らみ、日常生活に深く浸透しましたよね。
WEB2.0の課題
WEB2.0時代のインターネットは非常に便利ですが、便利がゆえに起きている問題もあります。
端的に言うと、以下の通り。
問題点
▼
サービス提供側に
主導権握られすぎ
もう少し分解すると以下のような感じです。
- サービス提供者に管理権限が集約されすぎ
- サービス提供者に個人情報わたしすぎ
- サービス提供者にプライバシー握られすぎ
- サービス提供者がハッカーの攻撃の的になりすぎ
ここはWEB3.0を理解する上でとても大事なポイントなので、深掘りします。
例えば、今のインターネットでは、世界中のみんながFacebookやTwitterやInstagramで発信し、Youtubeを見て、Amazonで買い物をし、Gmailを使って、Googleで検索をしますよね。
便利なインターネットサービスは世界中の人に利用され、生活に浸透するようになりました。
しかし結果として、インターネットサービスの提供者に大きく主導権を握られてしまうようになっています。
主導権・・・?
サービスを使ってるのは私たちだから、特に主導権を握られている感覚がないんだけど。
あくまでも例え話ですが、インスタが「犬の写真禁止!アップしたら即BAN」というルール作ってきたらどうしますか?
困る・・・せっかくフォロワーたくさん集めたのに。
だから、犬の写真はアップしない・・・。
理不尽なお願いでも聞いちゃうでしょ?
ではもしAmazonが個人情報を漏洩しちゃったら?使うのやめます?
ぐっ。。。辛いけど、、目を瞑って使い続けるしかないかも・・・。
GoogleがChromeブラウザを使う限りあなたのWEB上の行動を全部監視しますって言ってきたら?
ちょっといやだけど、我慢するしかないかも・・・。
ガッツリ主導権を握られてません?(笑)
ぐうぅぅ・・・。そういうことか・・・。
実際にWEB2.0では以下のような問題が起きているのです。
- SNSアカウントの強制BANや一方的な誤BAN
- トラッキングによって本人の意思とは異なる広告が強制的に表示される
- 強制的な広告によって個人の時間が奪われるのに、稼ぐのは企業側
- WEBサービス提供者のミスによる個人情報の流出
- サービス提供側による個人情報の二次利用
サービス提供者に個人情報を握られ、プライバシーも握られ、個人情報を漏らされても目を瞑るしかない程に、サービス提供者側に主導権が握られているのがWEB2.0の大きな課題と言えるでしょう。
でも、、、なんてそんなに主導権握られるの?
その疑問こそがWEB3.0に発展していくために必要なのです。
主導権が握られる理由は、主に3つだと考えられます。
- そもそも生活を依存させてしまうほどに便利だから。
- サービスが中央集権的に運営されているから。
- サービスにログインさせることで個人情報を握られてしまうから。
そう言われてみれば、サービスを使うために毎回新規登録をして、個人情報を入力してる・・・。
プライバシーポリシーとかも読んだことないかも。
そうですよね。無意識に個人情報を垂れ流してしまうほどに、僕たちはこの生活に慣れてしまったんです。
しかも1箇所にたくさんの個人情報が集まっていたら、リスクもありそう。
その通り。ハッカーからすれば、サービス提供者に的を絞ればいいだけの話なので。
それでサービス提供者側もセキュリティ対策にコストがかかってしまうのです。
そっか。でも一方で管理してくれてるのは正直ありがたい。
リスクとか頭ではわかるけど、正直この便利な生活を今さら辞めるなんてできないなぁ。
もちろん進化を止める必要はありません。
そこでWEB3.0です。
WEB3.0のテーマはこんな感じです。
WEB3.0のテーマ
▼
便利さは維持しつつ
ユーザーの主導権を
取り戻せ!
というわけで、まだまだ黎明期のWEB3.0の解説に入っていきましょう。
WEB3.0とは(これから〜未来)
- WEB上での主なアクションは「閲覧」と「発信」と「所有」
- WEBの利用用途は、より多岐にわたる
- WEBサービスは分散的に運営・管理
- ブロックチェーンの技術に支えられる時代
- 課題はまだまだ未発達であること
WEB3.0を象徴するキーワードで表すと、以下のようになります。
WEB3.0は脱中央集権管理
真にユーザーファーストなインターネットを実現する
デジタルデータ所有の時代
WEB3.0を理解するための前提として必要な知識となりますが、WEB3.0を支えるのはブロックチェーンという技術です。
まずはそのブロックチェーンを解説します。
前提:WEB3.0を支えるブロックチェーン
ブロックチェーンを簡単に説明すると、以下のようになります。
ブロックチェーンとは、「データを入れたブロックを、たくさんの人たちが協力しながら、チェーンのように途切れさせずに繋いでいくことで、改ざんできないデータベースを作り上げる技術」
ここで大事なのは、「たくさんの人が協力しながら」と、「途切れさせずに繋いでいく」という点です。
データというと、一つのデータベースに情報を集約して、管理されるイメージがあるかもしれません。
一方でブロックチェーンは、たくさんの人でデータベースを少しずつシェアしながら、それを一つのデータベースかのように繋いでいくイメージです。
複数人でデータベースを監視しながら作っていくので、特定の誰かにデータベースを改ざんされるリスクも低いですし、ハッキングで誰か特定の人が狙われるリスクも下がります。
このブロックチェーンが、WEB3.0の「脱・中央集権管理=分散管理」の土台となります。
というわけで、ブロックチェーンの特徴をまとめると以下の通り。」
- たくさんの人が協力して管理している
- 永続的にデータが記録されていく
- 改ざんは極めて難しい(セキュリティが極めて強固)
あと、もう一つ前提知識を解説します。WEB3.0時代で重要になる「デジタルデータの所有」についてです。
前提2:デジタルデータの所有権の証明について
ブロックチェーンのおかげで、これまでできなかったことができるようになりました。それが、デジタルデータの所有権の証明です。
ブロックチェーンを管理するたくさんの人が「あの画像データはAさんのものです」「あの仮想通貨はBさんのものです」というデータを共有することで、実質的にデジタルデータを所有することができるようになったのです。
これまでデジタルデータというのはいくらでも複製可能で所有権が曖昧なものでしたが、そのデジタルデータの所有権が客観的に証明できるようになったのは、革命的です。
所有権が生まれるってことは、売れたりもするのかな?
Twitter社CEOのジャックドーシーさんの「初めてのツイート」のデータの所有権が3億円以上で取引されました。
へぇぇぇ・・・! 革命だ・・・。
ブロックチェーンとデータを所有できる仕組みについて理解できましたか?
それでは以下に進んでいきましょう。
WEBでできること
WEB3.0の時代はWEB上の情報を閲覧したり、発信するだけでなく、上記で解説した通り、デジタルデータを「所有する」というアクションが加わります。
所有できるってのはわかったんだけど、どこに所有するの?
「ウォレット」というデジタルデータの金庫のようなものに入れて管理します。
ウォレットって財布って意味??仮想通貨を入れておくの??
ウォレットにはお金だけじゃなくて、デジタルデータの所有権などいろんなものを入れることができますよ。
ウォレット=「仮想通貨も含めたデジタルデータの保管庫」というイメージを持っておきましょう。
なるほど〜。
WEB3.0の利用用途
デジタルデータの所有ができるWEB3.0の時代では、従来のインターネットの利用用途をさらに拡張します。
例えばデジタルアート作品の所有権を売買することができたり、インターネットゲームで手に入れたアイテムを売買することができたり、銀行を介さずに仮想通貨データの送金などができるようになったりします。
今後は資格や土地の所有権など、従来アナログに証明してきたものが、どんどんとデジタルに置き換わっていくでしょう。
世界が変わっていくのね・・・。
インターネットサービスの運営体制
WEB3.0の考え方でインターネットサービスが運営されると、これまでの中央集権的な運営管理から脱却し、「分散運営、分散管理」することになります。
それによって、インターネットサービス提供者側に管理権限が集中し、強すぎる主導権を握られることもなくなるでしょう。
WEB3.0時代を象徴するもの
WEB3.0時代を象徴するものは、土台となるブロックチェーンです。
そこから派生して色々なサービスが生まれてきます。例えば仮想通貨、NFT(一点もののデジタルデータ)、DeFi(分散金融)、GameFi(稼げるゲーム)など。
この辺りは次のパートで詳しく解説します。
というわけで改めて、WEB1.0、2.0、3.0の比較をまとめておきましょう
WEB1.0、2.0、3.0の歴史まとめ
時代 | WEB1.0 | WEB2.0 | WEB3.0 |
主なアクション | 閲覧 | 閲覧+発信 | 閲覧+発信+所有 |
利用用途 | 情報閲覧 | 多用途 | さらに多用途 |
サービスの管理体制 | 中央集権的 | 中央集権的 | 分散的 |
時代を象徴するもの | ホームページ | SNS | ブロックチェーン |
課題 | 不便さ | 過度な中央集権 | 未発達さ |
WEB3.0で何ができる?【具体例】
ではさらにここから、WEB3.0の具体例を見ていきましょう。ここで復習しておきたいのは、「ブロックチェーン」と「ウォレット」の2点。
ブロックチェーンとは、「データを入れたブロックを、たくさんの人たちが協力しながら、チェーンのようにずーっと途切れさせずに繋いでいくことで、改ざんできないデータベースを作り上げる技術」
ウォレットとは、「デジタルデータの金庫のようなアプリ。お金だけじゃなくて、画像の所有権なども保管できる。それぞれのウォレットに固有のアドレスが付与される」
この2つの概念を押さえた上で以下をご覧ください。
具定例1:仮想通貨
まずはWEB3.0の代表事例である「仮想通貨」です。
ブロックチェーン上に「ウォレットの入金履歴や送金履歴」などが刻まれ、分散的に管理されているため、国や銀行、企業などの中央組織を介さずとも、金融取引が可能となります。
仮想通貨はビットコインのBTCをはじめ、イーサリアムのETH、リップルのXRP、シンボルのXYMなどたくさん存在します。
電子マネーとの大きな違いはなんだろ??
いわゆる電子マネーとは、管理の方法が異なります。
中央集権的な管理か、分散管理か。
例えば「楽天Edy」の入出金の記録は楽天が中央集権的に管理しています。
一方でビットコインを管理する「特定の誰か」は存在しません。たくさんの人(ノード)で分散的に管理しているのです。
ってことは、楽天がなくなったらEdyは無くなっちゃうけど、ビットコインはそういうことがないってことだね!
その通り。管理しているたくさんの人のサーバーが同時に落ちる・・・ってことがない限りはありません。
へぇ・・・すごい技術だね!
でも実は仮想通貨自体はそこまで新しい技術でもないのです。
ブロックチェーンも仮想通貨も、実はもっと前から存在していました。
2008年ごろに「サトシナカモト」という謎の人物が「ブロックチェーン技術を使った中央管理者のいない決済システム」についての論文をネット上に公開したことがきっかけとなり、ビットコインが作られたのです。
え!そんな古いんだ!
ただし、ビットコインのブロックチェーンに記録できるデータは「ビットコインのやりとりの情報のみ」でしたので、仮想通貨以外の用途として使われることはありませんでした。
ですが、ここで革命が起きます。
第二のブロックチェーン「イーサリアム」の登場です。
イーサリアムには、入出金の記録だけでなく、「契約(決まり事)の情報」を記録できるようになったのです。その契約機能をスマートコントラクトと言います。
イーサリアムの誕生で、保存できる情報の種類が増え、ブロックチェーンでできることが一気に増えました。
その中で誕生したのがNFTです。
具定例2:NFT(非代替性トークン)
NFTとは(Non Fangible Token)の略で、直訳すると「非代替性トークン」となります。
NFT?非代替性トークン・・・?
ムリムリムリムリ!
そんな難しい言葉言われても頭に入ってこない!
簡単にいうと、「一点もののデジタルデータ資産」のことです。
デジタルデータってのは、画像とか動画とか・・・色々です。
それだとわかりやすい!
でもデジタルデータって簡単にコピーできちゃうじゃない?
そこで、スマートコントラクトの出番です。
たとえば「このJPEG画像は一点もので、Aさんに所有権があります!」という決まり事をブロックチェーンに刻むことで、データの所有権を証明できるようになったのです。
先ほどTwitterのCEOの最初のツイートデータが3億円以上で取引されたという話をしましたが、まさにこのNFTとして取引されたんです。
NFTって誰でも発行できるの?
NFTはブロックチェーンに参加していれば誰でも発行できて、誰でも販売に出すことができます。(手数料はかかりますけど)
子供のお絵かき出品してみようかな・・・。
・・・。(結構やってる人いるんだよなー)
具定例3:GameFi(NFTゲーム)
次に紹介したWEB3.0の具体例はGameFi(ゲームファイ)です。
NFTゲームということもあります。
NFTゲーム・・・わかりそうで、わからない・・・。
たとえば、ゲーム内で手に入れたアイテムがNFTになっていて、現実世界で販売することができるゲームです。
つまり、ゲームで稼げるのです。
え!!稼げるの!!ゲームで!?
そうなのです。すでにゲームで生計を立ててる人もいるのですよ。
ブロックチェーンによって、「ゲームで手に入れたアイテムの所有権」を客観的に証明できるようになりました。そのアイテムをNFTマーケットなどで他のプレイヤーに売ったりすることができるのです。
簡単に稼げそう・・・。
実はそうでもないんですよ。
ゲームに参加するのに高額な初期費用がかかったり、稼げるレベルまで到達するのにお金がかかったりするケースもあります。
なんだ・・・お金がかかるのか・・・。
そういう場合もあるって話です。
ですが、お金がなくてもGameFiに参加する方法もあります。
え?なになに??
GameFiでは、富裕層が、初期費用などを投資して、人を雇ってゲームをさせることで、投資金額以上に回収をする・・・というビジネスモデルも成り立つのです。
スカラーシップ制度といいます。
これ最高!遊びながら稼げるじゃん!
P2E(Play to Earn)つまり稼ぐためにプレイするってやつです。
・・・。難しい言葉やめてくれる?
・・・。
具定例4:DeFi(分散型金融)
DeFi(ディファイ)とは「Decentralized Finance」の略称で、直訳すると「分散型金融」となります。
また難しいの出てきた・・・・。
これも、言葉というより概念を理解すればOK。
先程「決まり事」をブロックチェーンに刻めるって話しましたよね?
あー、スマートコントラクトだっけ?覚えてるよ!
それがわかってれば簡単。
そのスマートコントラクトで、お金の貸し借りができたり、定期預金とかもできるって話です。
わざわざ銀行を仲介せずに・・・?
その通り。銀行など中央の組織の仲介なく、金融の取引ができるのがDeFi(ディファイ)です。
DeFiには、分散型で運営される仮想通貨取引所や、仮想通貨の貸し借りができるレンディングサービス、仮想通貨を預け入れることで年利をもらう定期預金的なサービスなどいろいろな金融サービスが存在します。
中央で管理する組織がない分、手数料が安かったり、取引時間が短縮できたり、高利率で預金できたりするメリットがあります。
でもさ、もしトラブルが起きたらどうするの・・・?
トラブルによりますが、自己責任になるケースが多いので、高いリテラシーは必要になります。
そこはWEB3.0の課題と言えるかもしれませんね。
具体例を通じて、WEB3.0のイメージは湧きましたでしょうか?
では次に、WEB3.0になることで解決されるWEB2.0の問題について、改めて詳しく解説していきます。
WEB3.0がもたらすメリット【解決される問題】
WEB3.0の世界になって「デジタル情報を分散管理」し、「デジタルデータの所有ができる」ようになることで解決できること・メリットを改めてまとめてみましょう。
- 権力を分散させることでWEB上の民主主義が成立する
- 個人情報を過剰にさらけ出す必要がなくなる
- プライバシーを守れる
- 国や企業からの規制から脱却し、インターネット上の主導権を守れる
- デジタルデータの価値が高まる
- 個人と世界がシームレスで繋がれる
それでは一つずつ見ていきます。
メリット1:権力を分散させることでWEB上の民主主義が成立する
WEB2.0のサービス提供者は、自分たちのリーダーシップでサービスを運営管理してきたことで、自分たちの判断でユーザーのアカウントを止めることも、サービス内容を改悪することもできました。
そして、ユーザー側はその判断がたとえ理不尽でも目を瞑らなければならないということも多かったのです。
一方でWEB3.0では、インターネット上のサービスの運営管理主体を分散させることで、権力が分散され、「誰か特定の人の判断で重要な決定が下される」という事態を防ぐことができます。
結果として、WEBにより民主主義的な世界を実現することにつながるのです。
メリット2:個人情報を過剰にさらけ出す必要がなくなる
WEB2.0のインターネットサービスは、デジタル情報を所有を証明できない時代でしたから、サービス提供者に「個人情報」と「デジタルデータ」を紐づけてもらって管理をしてもらう必要がありました。
ホテルに荷物を預けるときに「名前」の書いたタグを荷物に結びつけてもらうのと同じです。荷物を管理する側としては個人情報を紐付けないと誰のかわからなくなってしまうのです。
一方でWEB3.0の世界では、自己管理の上でデジタル情報を所有できますので、個人情報を必要以上にさらけ出す必要がなくなります。
自分で所有しているものに、いちいち名前とか個人情報を書かないのと同じです。
部屋のどこに置いていたかを覚えておけばOKですよね。
デジタルデータはウォレットに格納されるので、ウォレットを開くパスワードさえ覚えていれば、いつでもデジタルデータを引っ張り出せるようになります。
WEB3.0のサービスは、ウォレットをサービスと繋ぎさえすれば、わざわざログインなどせずとも、利用できるようになる仕組みが多いので、個人情報の管理をサービス側に過剰に委託せずに済みます。
そうすると、自分以外の理由で個人情報が漏洩するリスクがぐっと減りますよね。
え、でもさ、そのウォレットってやつに個人情報が紐づいてるんじゃないの?
ウォレットには固有のアドレスが振られているだけで、匿名で利用できます。なので、個人情報と紐づきませんよ。
へぇぇぇ!でも、例えばECサイトとか個人情報が必要なものはどうなるの?
とてもいい質問です。
ECサイトが今後分散型で運営されるかどうかは分かりませんが、例えば楽天市場のWEB3.0版ようなサービスを想定すると、個人情報を暗号化して取引することで、サービス運営者(楽天)には個人情報を渡さずに、ショップの人だけが見れるようにすることはできるはずです。
なるほど〜!でもトラブルの保証はどうなるのかな?
今のWEB3.0の考えだとそれは自己責任ってことになってしまいます。
サービス運営者に個人情報を渡してないので、サポートしようがないですから。
そこはWEB3.0の課題とも言える部分ですね。
なんか全部が全部WEB3.0になればいいってもんでもなさそうね。
楽天さん、、いつもありがとう・・・!
メリット3:プライバシーを守れる
個人情報をインターネットサービスに渡すことがないということは、「個人情報」と「WEBサービスの利用履歴」などが紐付かないということですから、「トラッキング」することはできません。
あなたという人物がどんな本を読んでいて、何に興味があって、どんな思想を持っているかなどの情報が1箇所に集約されることなく、プライバシーが守られます。
メリット4:国や企業からの規制から脱却し、インターネット上の主導権を守れる
サービスの意思決定に関わる運営管理権限は分散され、個人情報を渡しすぎることもなく、プライバシーも守られるおかげで、WEB2.0ではサービス提供者側にあった主導権をユーザーに取り戻すことができます。
国や、企業の理不尽な規制を受けることなく、デジタル資産を守れたり、快適にインターネットを利用できる未来が待っています。
メリット5:シームレスでグローバルな市場を形成しやすい
ブロックチェーンにより、国や企業の規制が外れるインターネットの世界がやってくることで、より個人が世界中のマーケットにアクセスしやすくなるでしょう。
実際にNFTマーケットで有名なOpenSeaというサービスは、世界中の人がウォレットを繋げるだけで簡単に出品したり、購入したりすることができます。
個人が世界中の人に向けて商売ができるのです。
お金は国に規制され、サービスは企業に規制されてきたWEB2.0の世界観ではなし得なかったシームレスなグローバル市場が、WEB3.0の世界には期待されます。
メリット6:デジタルデータの価値を高めることができる
デジタルデータを「所有」できるようになることで、デジタルデータをNFT化させ、価値を高めることができるようになります。
これまでは複製ができて所有権も曖昧になっていたデジタルアート作品が一点ものとしての希少価値を帯びるようになり、実際に数億円などの高額で取引されるものも出てきています。
NFTという新たな可能性は、クリエイターに新しい生き方やキャリアを示すことになるに違いありません。
ではここから、実際にすでにWEB3.0の思想で動いているインターネットのサービスを見ていきましょう。
WEB3.0時代の具体的なサービス
WEB3.0時代の具体的なサービスについても解説していきたいと思います。
METAMASK【ウォレット】
METAMASK(メタマスク)はWEB3.0では必須となるデータの保管庫「ウォレット」です。
ウォレットは直訳すると「財布」ですが、ウォレットでは仮想通貨だけではなく、NFTなど他のデジタルデータも保管できます。
世の中にはたくさんの数のウォレットが存在しますが、METAMASK(メタマスク)はその中の最も有名なウォレットの一つです。
METAMASK(メタマスク)はGoogle Chromeの拡張機能として誰でも無料で使えるので、WEB3.0の世界を体験したいならまずダウンロードするべきものです。
METAMASKなどのウォレットは、サービスというより、WEB3.0時代のサービスを利用するための必需品という感じです。
OpenSea【NFTマーケットプレイス】
OpenSea(オープンシー)は、全世界に開かれた世界最大のNFTのマーケットプレイスで、誰でもデジタルデータを出品したり、購入することができます。
使い方は簡単。ログインも新規登録も不要で、ウォレットを繋ぐだけで使えます。
まさにWEB3.0を代表するサービスです。
COMSA【NFTマーケットプレイス】
COMSA(コムサ)は、日本発のNFTのマーケットプレイスで、Openseaと同じように誰でもデジタルデータを出品したり、購入することができます。
Openseaよりも日本人が使いやすい設計になっており、Symbolというブロックチェーンと連携しています。
お笑い芸人のたむけんさんが世界初のギャグNFTを出品して170万円で落札されたというので話題になりました。
Brave【次世代ブラウザ】
Brave(ブレイブ)は、WEB3.0思想のWEBブラウザです。従来のブラウザと異なる点は以下の通り。
- クッキーが発行できないのでトラッキングされない
- 不要な広告がカットされるので見やすいし、読み込みも早い
- 広告を見る回数を自分で設定できる
- 広告を見たら仮想通貨が自分に還元される
- WEBサイトに投げ銭ができる
まずクッキーが発行できないブラウザなので、トラッキングされなくなり、プライバシーが保たれます。
たまたま開いちゃったサイトの広告に追いかけられずに済みます。
あー確かに、、あれ怖かったかも。
また、強制的にたくさんの広告を見せられることもありません。設定画面で広告を見る上限回数を設定でき、その回数以上は広告を出さないようにすることもできます。
これまでは読者が広告をクリックするなどしたら、広告主と広告を出稿した人だけに収益が入り、読者は時間を搾取されるだけでしたが、Brave(ブレイブ)では広告を見た分「BAT」という仮想通貨がもらえます。
また、広告は画面から丸ごとカットされるので、記事なども読みやすいですし、画面の読み込み速度も早い。さらにブラウザとしてのベースはGoogle Chromeなので、使いやすいです。
ユーザーファーストを追求したブラウザで、まさにWEB3.0思想が盛り込まれていますね。
Pancake Swap【分散型の仮想通貨取引所】
Pancake Swap(パンケーキスワップ)は、分散管理で運営されている仮想通貨の取引所です。
ちなみに、僕達が普段よく目にする仮想通貨取引所(日本だとコインチェックやビットバンクなど)は、運営会社があり、中央集権的に運営管理された仮想通貨の取引所です。
中央集権的な取引所の場合、ウォレットは取引所の中にあり、そのウォレットを使用する以上は取引所が決めたルールに従うしかありません。
急にアカウントが凍結されたら使えなくなるかもしれませんし、個人情報も管理されています。また取引所の運営が潰れてしまったら、終わりです。いわゆるWEB2.0型の取引所です。
一方で、分散型取引所の場合は、自分のウォレットと取引の際につないで必要なトレードを行うだけです。何度も解説しているようにウォレットにあるのはアドレスと中身のデータだけなので、特に個人情報と紐づかないのでプライバシーも安心。
こちらのアカウントが急に凍結されることなどあり得ません。また営利団体を真ん中に挟まない分、手数料も抑えられることが多いです。
Axie Infinity【NFTゲーム】
Axie Infinity(アクシーインフィニティ)は、世界で最も有名なNFTゲームの1つです。
Axie(アクシー)というモンスターを集めたり、配合したり、戦わせたりするようなゲームです。
ゲーム内で獲得できる通貨をリアルマネーに換金したり、モンスターやアイテムをNFTマーケットで販売することができます。
仮想通貨やNFTマーケットの相場にもよると思いますが、時給1000円以上稼ぐこともできるので、フィリピンなどではAxie Infinity(アクシーインフィニティ)を仕事にしている若者もいます。
Play to Earn(稼ぐためにプレイする)という言葉も徐々に広まってきており、NFTはどんどん開発されています。
今後はどんどん種類も増えたり、大手のゲーム会社がNFTゲームに参画し始めたりなど、広がりを見せてくるでしょう。
ポケモンとか、遊戯王とか、既存の有名コンテンツもNFTゲーム化したら面白そうですよね。
STEPN【NFTゲーム】
STEPNは歩いて稼ぐ「Move to Earn」のNFTゲーム。
スニーカーのNFTをアプリ上で装備すれば「歩くだけ」で仮想通貨がもらえて、リアルマネーに換金することもできます。
スニーカーはNFTなので売買が可能です。
スニーカーのレベルを上げてその価値を高めたり、スニーカー同士を配合させて新たなスニーカーを生み出したり、色々な楽しみ方や稼ぎ方が盛り込まれたゲームです。
以下の記事に詳しくまとめているので興味ある方はどうぞ。
WEB3.0のデメリットや課題点
WEB3.0はユーザーファーストで、プライバシーも守れて、新しい稼ぎ方も登場して、世の中を変える可能性に満ちていると思いますが、まだまだ黎明期で、課題も多く存在します。
- 自己責任が重すぎる
- サービスが使いにくい
- 法律や制度が整っていない
ではそれぞれ見ていきましょう。
WEB3.0のデメリット1:自己責任が重すぎる
WEB2.0のインターネットサービスは、個人情報もプライバシーも委ねて主導権をサービス提供者がわに託す代わりに、「管理」や「保証」をしてもらえるという安心感がありました。
あなたたちに委ねてサービス使ってんだから、ちゃんと保証はしてね。っていう他力本願なスタンスが通用しました。
しかし、WEB3.0は主導権を取り戻す代わりに、全てが自己責任となってしまいます。
例えば、暗号通貨のやりとりは銀行を介さず個人間の取引を行うことができますが、送金先のアドレスを間違えたら誰も助けてくれません。
WEB3.0のサービスを使おうとして、詐欺にあっても、それは誰のせいでもなく、自分のせいだということになります。
このような感じで、現状のWEB3.0だと、あまりに自己責任の度合いが強いので、リスクが高い状況にあります。これだとまだまだ一般大衆に浸透はしていかないでしょう。
WEB3.0のデメリット2:サービスが使いにくい
WEB3.0のサービスはすでに紹介したように、稼働して盛り上がってはいるものの、まだまだ日本語対応していないサービスも多いですし、直感的に使いにくい仕様になっていたりします。
普段改善が重ねられた素晴らしく使いやすいWEB2.0のサービスに触れていたら、さっぱりです。
つまり、しっかりとした情報収集と、比較的高度なリテラシーが必要になります。まだまだ黎明期です。
初期のインターネットもまさにこんな雰囲気でしたけどね。
詐欺っぽいのも横行してましたし。
WEB3.0のデメリット3:法律や制度が整っていない
WEB3.0の課題点の3つ目は世の中が追いついていないという点です。具体的な法律とか制度は全くと言っていいほど整っていません。
そもそも高齢者大国日本にとって自己責任の度合いが強く、高いリテラシーが求められるWEB3.0は、浸透ハードルも高く、今後トラブル回避を目的とした規制がかかる可能性だってあります。
規制されたところで、ウォレットは匿名で持てますし、分散型で動いている仮想通貨取引所などもあるので、強制するのは実質不可能ではありますけどね。
WEB3.0の流れはきっと世界で進んでいくので、出遅れないためにも今後の日本のリーダーたちに期待したいところです。
WEB3.0に関してよくある疑問
ではここで、WEB3.0に関してよくある疑問に対して答えていきます。
ブロックチェーンで分散管理する人って結局誰なの?
ブロックチェーンの分散管理をする役割の人を「ノード」と言います。
サーバー(データの保管庫)の容量を、ブロックチェーンに提供したり、ブロックチェーン上の意思決定の投票を行ったりできます。
ノードは、ブロックチェーンに対して貢献することで、報酬を得ることができます。
例えば、ビットコインのノードになれば、BTCがもらえる機会を得ることができます。SymbolというブロックチェーンのノードになればXYMという仮想通貨がもらえます。
ノードになるための条件はブロックチェーンによって異なりますが、一般的には誰かの許可が必要なわけではなく、世界中の誰でも条件を満たせばノードになることができます。
個人情報とかプライバシーって本当に大丈夫?
ブロックチェーン上のデータはWEB上に公開されますが、保存される内容は、「ウォレットのアドレス」、「ウォレットの中身」、「ウォレット同士の取引」などです。
なので、仮想通貨の残高は見られますが、誰のかわからない「ウォレットのアドレス」と紐づいてるだけです。
例えばあなたのアドレスが、「ksjaoi123hfaoi4353ejroaijsd54oijaoidja」 だったとしたら、公開される情報は以下の通り。
というわけで、実質のプライバシーは保たれます。
わざわざ「このアドレスのウォレットは僕のものです。ちなみに住所は〜〜〜で、電話番号は〜〜〜です!」とまでWEBで公開しない限りは大丈夫ですよ。
NFTって本当に価値あるの?
NFTはデジタルデータの所有権を証明できるものではありつつも、デジタルデータの複製ができなくなるわけではありません。
だからその価値を疑う人も多いでしょう。
ただし、NFTに価値あるかどうかは私たちが決めることではなく、「買う人」が決めることです。
実際のところ数億円で売れるNFTもあるし、先日与沢翼さんが販売したCryptopantsというNFTも数十万円以上の単位で取引されました。
日々とてつもない数の取引がOpenSeaというNFTマーケットで取引されていることを考えると、「デジタルデータの所有権」に価値はありそうだと言えますよね。
全部のサービスがWEB3.0の世界観のような分散管理になるの?【考察】
未来の話なのであくまでも個人的な考察になりますが、全てがWEB3.0思想で分散運営、分散管理されるのが良いかというと、そんなことはないと思います。
そもそも良いサービスを作りたいと思ったときに、強いリーダーシップというのはどうしても必要です。NFTマーケットのOpenSeaだって、そう言ったものを作ろう!とリーダーシップを取った誰かがいるはずです。
また、全てのサービスが自己管理・自己責任で成り立つかというと、そんなことありません。全ての個人情報を第三者に委ねて、管理を任せたいというニーズもあるでしょう。
銀行だって実際になくなったら大変ですよね。
ですから、おそらくWEB2.0の世界と、WEB3.0の世界は、人類にとって便利なバランスで融合していくのだと思います。
そして、その融合したWEBを最終的にはWEB3.0と呼ぶようになるのでしょう。
WEB3.0の世界に触れるにはまず何をすればいい?
WEB3.0へのエントリーポイントとしては、ウォレットに仮想通貨を入れて、サービスを利用してみることです。
順番は以下のように進めると良いですよ。
まずは日本の仮想通貨取引所で口座を開設し、仮想通貨を購入してみましょう。
口座開設は無料でできます。
ETHがあると一番幅広く使えます。送金手数料が高いのでGMOコインなどでもいいでしょう。
MetaMaskをダウンロードしてみましょう。デジタル上にお財布のようなものができます。
ダウンロードは無料です。
仮想通貨取引所からウォレットに送金することができます。
ウォレットのアドレス宛に送金しましょう。
※ただし、ブロックチェーンごとに対応しているウォレットは異なりますので、注意が必要です。
イーサリアムのブロックチェーンで発行された仮想通貨(ETHなど)であればMetaMaskに問題なく仮想通貨を送ることができます。
OpenSeaなどで繋いで、NFTを実際に購入してウォレットに入れてみるなど、WEB3.0のサービスを利用してみましょう。
もちろん毎回しっかりと情報収集しながらです。本当に感覚的に使えるほど便利にはなっていないのと、騙されたりする場合もあるので、どうぞご慎重に。
まとめ
いうわけで今回は、WEB3.0について、その概要から歴史、そして具体的なサービスまでを解説してきました。
ポイントを改めてまとめると、以下のようになります。
- ブロックチェーンの技術に支えられ、
- デジタルデータを自己管理できるようになったり、
- 分散的にインターネットサービスが運営管理されることで、
- 特定の主体に権限を集中させることなく、
- 民主主義的な思想でWEBを運営できるようになり、
- 真にユーザーファーストなインターネットの実現させる時代
これからどんどん浸透していく概念なので、ぜひ早めに対応して、時代を先取りしましょう!